生活保護 免除される税金保険 持家や自家用車 支給対象になるのか

最近は日本でもますます貧富の差が広がっています。

生活に窮して生きて行けなくなる可能性が生じた場合に「生活保護制度」が適応されます。

「生活保護」というと、国が「生活する上で必要な最低限のお金」を支給する訳で、受給者には厳しい制約があります。
しかし、何でも全てがダメだという訳でもありません。

「生活保護制度」についてはいろいろと誤解が多く、福祉事務所の職員も間違った説明をする人がいる現実もあります。

そこで、生活費は別にして、3つの疑問について調べてみた。

◆持ち家だと生活保護は受けられない? 

そんな事はありません。
持ち家は、「そのまま住めるのが原則」です。

持家に住んでいる場合は、その処分価値が著しく大きい場合を除いては、その保有が認められます。

アパート・借家・マンション・公営住宅などの場合は、家賃や地代は住宅扶助の対象になります。

厚生労働省は、扶助の上限額を地域ごとに、世帯人数に応じて決めています。
上限額を越す家賃でも、生活保護費の中から自分で負担する事は許されています。

ですから、家賃が高いので、先に安い所に引っ越さなければならない、という事はありません。
ただし、高い家賃を払う状態が長く続く場合は、特別認められる事情がない限り、転居を指導されます。(転居費用は生活保護からでます)

では、持ち家はどうでしょうか。

現に居住している不動産は、住まいは生活に必要なものとして、生活保護を受けても保有を認めるのが原則です。
資産を最低限の生活の維持のために活用しているという考え方です。

しかし、「処分価値が利用価値に比べて著しく大きい」ときは、持ち家の売却処分を求めらます。
売却処分は、福祉事務所がケース診断会議などを開いて検討します。

検討の目安は「標準3人世帯の生活扶助基準額と住宅扶助の特別基準額を合わせた額のおよそ10年分」です。
標準3人世帯とは、30代・20代の夫婦と4歳の子の3人暮らし。

地域差がありますが、2000万~3000万円ぐらいになります。
固定資産税評価額(実勢価格の7割ぐらい)を、不動産の価値として見積もるのが一般的で、ほかの事情も考慮して、売るべきかどうかを総合的に判断します。

農地や山林も事業用の土地も、処分価値が著しく大きい場合や必要以上に広い場合を除いて、保有を認められます。

住宅ローンが残っている場合は、原則として、保護費の一部が資産形成にあてられるため、そのままの保護は認められません
ただしローンが残っていても、返済総額が少なく、短期間で終わるときは、保護を認められます。

東京都の場合は、ローンの残額が300万円以下、毎月の返済額が生活扶助基準の15%以下で支払期間が5年以内、が目安になっています。

また、すでに住宅ローンの返済が滞り、いずれ担保権が実行(競売)されるときは、資産形成にならないと判断され、保護を受けるのに支障はありません。

あとから債務整理し、家を失って転居するのに必要な費用は、生活保護から出ます。

2007年からは、居住用不動産の持ち主には、生活保護より先に「リバースモーゲージ制度」(要保護世帯向け長期生活支援資金貸付制度)を利用が求められるようになりました。

つまり不動産を担保にした生活費ローンです。
持家を担保にしてお金を借りて、死んだら売却して返済するという仕組みです。

実勢評価が500万円以上で、抵当権の設定がない物件が対象で、毎月、保護基準額の1.5倍の貸付をします。
収入のある人は減額されます。

貸し付け限度額は、住宅で評価額の7割、マンションは5割、それを超えたら処分して生活保護に移行します。

活保護を受けながら保有している資産を子どもなどが相続するのは筋が通らないことと、高齢者の生活保護が増えるのを抑えるという目的、で作られた制度です。
申し込んでから貸し付けが実行されるまでは、生活保護を利用できます。

★家を持ってる人や土地を持ってる人に、生活保護費を出すのか?という疑問もでてきます。家や土地を持っていても、持っている家が資産価値の低いものであれば、国は住宅扶助を支給しなくてすみます。当然、処分価値が大きい場合は売却を検討されます。

農地や土地を持っていても、資産価値が低くければ売却すると言っても直ぐには売れませんし、農地の場合は誰でも買える、という訳ではありません。
つまり、持っている農地や土地から収入の発生がなくて、すぐに売却するのが困難なもの、は所有を認めるという訳です。

「生活保護制度」は、いま生活に困窮している国民の生活の保護を目的としています。
当然、受給者の状態が生活保護を必要としない、と判断された場合は支給を停止されます。


◆自動車の所有は認められる?

自動車保有する世帯は80.1%に達しています。
車ガ贅沢品に当たるんでしょうか?

厚生労働省は、「日常生活の便利に用いられるのみであるならば、地域の普及率のいかんにかかわらず、自動車の保有を認めない」と言っています。
つまり、地域差は関係なく、ただ車がないと不便だからという理由では、車の所有は認めないという事です。

ただし、全てがNGな訳ではありません。
以下のような場合は、車の保有が認められます。
家族を乗せる場合は、家族が運転する場合も含まれます。
保有が認められる項目が次第に拡大されつつあります。

原則として125cc以下のバイクは保有が認められますが、元気な人でないと乗れませんので、万人向きの原則とは言えません。

①事業に用いる場合(農業、各種の商売、運送業、個人タクシーなど)
② 通勤に必要な場合(障害者、公共交通機関の利用が困難な地域、または深夜勤務)
③ 障害者・障害児の定期的な通院・通所・通学に必要な場合(身体障害に限らない)
④公共交通機関の利用が著しく困難な地域で、定期的な通院・通所・通学に用いる場合
⑤失業や病気、けがで就労を中断しているが、6か月以内に就労による保護脱却が見込める場合(6か月を過ぎて保護継続中でも、就労に向けた具体的活動をしていれば約1年以内まで認める)
⑤ 公共交通機関の利用が著しく困難な地域で、求職活動に必要な場合
⑥ 保育所などへの子どもの送り迎えに必要な場合

障害者の通勤を除いて、車の処分価値が小さく、他の手段では移動が難しいこと、維持費をまかなえることなどが条件です。
実際は、処分価値のない古い自動車しか認めない。

これら以外でも、特別な事情があれば検討対象になりますが、認められないときは、処分価値のない古い自動車でも売却を求められるのが現状です。

◆税金や保険料などは免除される?
生活保護で免除される項目

①市町村税・県民税
②所得税
③国民年金の保険料
④固定資産税
⑤保育園の保育料
⑥NHKの受信料
⑦水道料金の基本料金   
⑧公立高校の授業料
⑨国民健康保険料  
⑩軽自動車税
⑪介護保険
⑫公営住宅の入居保証金と共益費
⑬粗大ゴミの廃棄料金
⑭市町村指定のゴミ袋
⑮下水道使用料
⑯し尿くみとり料
⑰交通傷害保険料
⑱駐輪場使用料(高校生以下で定期利用者)

医療費についての説明

医療費は無料となります。
しかし、どこの病院に行っても無料というわけではなく、生活保護の指定を受けた医療機関でのみ医療費の扶助を受けることができます。

医療機関の多くは生活保護の指定を受けていますが、個人経営の診療所などだと、指定を受けておらず、通院ができない場合があります。

まず福祉事務所の窓口へ赴き、「医療券」を担当者から発行してもらったうえで医療に掛かることになります。

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック