コンビニの売れ残りを貧困の子へ 廃棄食品を子どもの支援に!?

福岡県は今年からNPOや支援団体を通じて、コンビニから消費期限間近の食品を譲り受け、困窮層の子どもたちに提供する取り組みを始めます。


日本の都道府県では初の試みとして注目されていますが、現場は廃棄食品で子どもの支援をすることに危惧しています。


コンビニ各社の多くの店舗では、消費期限が残り1日程度に迫ったパンなどの食品は、店頭の陳列から外し廃棄しています。


コンビニ大手のセブンイレブンだけでも、全国での一日の廃棄は弁当に換算して36万食分、金額にすると約18000万円分が廃棄されています。


日本全体では年間1900万トンの食品廃棄物が出ており、これは世界の7000万人が1年間食べていける量で、まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」が500万トン~900万トンもあるといわれていて、金額にすると、111兆円にものぼるというデータもあるほどです。


福岡県は、廃棄食品を無償で譲り受け、コンビニにはNPOなどのスタッフが受け取りに行き、NPOや社会福祉協議会などが困窮世帯を対象に開いている学習支援の場で子どもたちに食べてもらうとしています。


福岡県は、16年度の予算に260万円を盛り込りこみ、人件費や備品購入などの経費にあてます。


関係者は、「今日、明日食べるものにも困る貧困下の子どもにとっては一つの手段になる」と一定の意義を認めるていますが、一方で「売れ残り」の食品を使って公的に支援する仕組みが、困窮家庭の子どもたちへの偏見やいじめを助長したり、子どもたちのプライドを傷つけたりしないか危惧する関係者も少なくありません。


福岡県の保護援護課は「支援する大人が手渡して見守ることで、心もおなかも膨らむ効果はあると考えている」と話していますが、中卒や高校中退の若年層に、無料の学習指導や食事提供で支援している団体の代表は、「こどもとその家族の尊厳を守ることが最優先で、《ない》よりマシの考えはよくない」とコメントしています。


「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークでは、「子どもの貧困の本質は税金の投入が少なく、公的支援が十分ではないことである」と指摘しています。


子どもの貧困率は2012年に16・3%と過去最悪を更新しました。


実に6人に1人の子どもが相対的貧困状態にあり、ひとり親家庭の半分以上が貧困状態で、先進国の中では最悪の水準になっています。


保育、教育、医療など各分野での支援策を拡充していかねばならず、母子家庭の8割で母親が働いており、その半数はパートやアルバイトで平均年収は181万円で、その中から健康保険や年金の保険料を払っているのが現状です。


子どもの貧困対策法は2013年に成立しましたが、貧困率削減の数値目標は盛り込まれておらず、具体的な経済支援もなかったため実効性に疑問が投げ掛けられています。

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